和紙を絞る

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和紙に色や模様をつける方法のひとつ、絞り技法。

今回のいろは人訪記では、大因州の和紙を長年絞ってきた
秋吉さんのおばあさんを訪ねました。

「綺麗に折りたたまれた傘をイメージして巻く」
という秋吉さんの言葉どおり、均等にひだを寄せて絞っていく技法は、
一般的に傘巻き絞りまたは、巻き上げ絞りと呼ばれるもの。

ただ布を絞るのとは異なり、あまり強い力で扱うと和紙を傷めます。
また空気が乾燥しすぎても紙がかたくなり、しなやかな絞りをすることが
難しくなるそうです。

まさに、「紙の状態と相談しながら、作業をする」仕事です。
地道ですが、集中力も必要な作業なので、家庭や農作業の仕事の合間あいまに
天気や体調などと相談しながら、作業を進めるそうです。


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私が写真を数枚撮っている間に、どんどん絞られた和紙が秋吉さんの
背後に積み重なっていきました。
皺によって空気を含んで、体積が大きくなった和紙の積層は
見方によってはアート作品です。

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「絞りの柄など具合が悪いところがあったら、すぐに教えて」と、秋吉さんは言います。
自分の仕事が本当に役に立っているのか、推し量るその姿勢は、
何か今も昔もかわらない、大切にしなければならない仕事の流儀だと思います。


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私たちの地元には、このような和紙の絞り作業をされている女性がいます。
絞り作業を終えた和紙は、大因州の工場(こうば)で、
染め、乾燥、ほどき、アイロンかけなどの工程をへて一枚の染め和紙が完成します。





f0157387_1371189.jpgこの染め和紙を用いたものに、
和紙バインダーがあります。
もちろんそれを仕立てる作業も
ひとつひとつ丁寧に手づくりです。

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by ak-shio | 2008-07-18 10:00 | いろは人訪記

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